歯に関するお役立ち情報!久保田院長の連載コラム「歯ッピーな話」

第3回 おいしいお酒は、乙女のお口から。

虫歯予防の第一とは、よくかんで物を食べることは、周知の事実であります。唾液はかむ行為により分泌される消化液で、虫歯のもとになる酸を中和させてくれます。

よくかむといえば、太古日本ではひたすらかむことでお酒を造っていました。たとえば、ご飯やパンをしばらくかんでいると甘い香りが口中に広がってくる経験をされた方が多いと思います。これは唾液中の消化酵素の働きによりでんぷんがブドウ糖に変化し甘くなる現象です。このブドウ糖を古代の日本人はお酒造りに活用したのです。穀物を噛み砕き、甘くなってから容器の中に吐き留めます。すると空気中に浮遊している野生の酵母がそれに付着し、やがてアルコールの発酵を引き起こす仕組みとなるわけです。穀物をかむのは、汚れを知らぬ乙女たちの専業であると伝えられていました。

一方、ローマ時代、口腔衛生思想は大変進歩したようです。朝起きたとき・食後必ずうがいや爪楊枝で歯の間を清掃することを励行しました。その時含嗽剤として朝夕とった処女の尿を用いたといいます。清らかさあふれる乙女たちは清潔を象徴する存在だったのは今も同じであると思うのは私だけでしょうか。


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